『スティール・ボール・ラン(SBR)』の主人公ジョニィ・ジョースターは、物語開始時には車椅子で生活しています。
元天才騎手だったジョニィが、なぜ歩けなくなってしまったのでしょうか。
「生まれつき歩けなかった?」
「落馬事故が原因?」
「兄ニコラスの事故と関係している?」
「最後は歩けるようになる?」
など、初めてSBRを見る人には分かりにくい部分もあります。
結論からいうと、ジョニィが歩けなくなった直接的な原因は銃撃です。
かつて騎手として成功したジョニィは傲慢な態度を取るようになり、劇場で起こしたトラブルから銃撃を受けます。
その結果、下半身不随となり、それまで築き上げてきた人生を失いました。
しかしジョニィの過去を理解するには、銃撃事件だけでなく、兄ニコラスの死や父親との確執まで知ることが重要です。
この記事では、ジョニィが歩けなくなった理由から、天才騎手だった過去、兄や父親との関係、そして最後に歩けるようになるのかまで解説します。
※ここから『スティール・ボール・ラン』のネタバレを含みます。
結論|ジョニィが歩けなくなった原因は銃撃
ジョニィ・ジョースターが歩けなくなった直接的な原因は、銃撃を受けたことです。
ジョニィはもともと歩くことができ、さらに優秀な騎手として活躍していました。
ところが劇場を訪れた際、ジョニィは順番をめぐってトラブルを起こします。
当時のジョニィは天才騎手として成功しており、自分が特別な人間であるという意識を強く持っていました。
そのため相手に対して横柄な態度を取り、結果として銃撃されてしまいます。
銃弾を受けたジョニィは重傷を負い、下半身が動かなくなりました。
つまり、落馬事故や生まれつきの障害によって歩けなくなったわけではありません。
そして、この出来事によってジョニィの人生は大きく変わります。
ジョニィはもともと天才騎手だった
SBR開始時のジョニィだけを見ると、暗く、どこか人生を諦めているような印象があります。
しかし、かつてのジョニィはまったく違いました。
幼い頃から乗馬の才能を見せ、若くして騎手として成功。
競馬界ではスターと呼べるほどの存在になっていきます。
名声や周囲からの評価を手にしたジョニィでしたが、その成功によって性格にも変化が表れます。
自分は特別な人間だと考えるようになり、周囲への態度も傲慢になっていきました。
その状態で起きたのが、人生を変える銃撃事件です。
ジョニィにとってこの事件は、単純に脚の自由を失っただけではありません。
騎手としての地位、名声、自信など、それまで自分を支えていたものを一気に失う出来事だったのです。
兄ニコラスの死もジョニィの過去に影響している
ジョニィの複雑な性格を理解するうえで重要なのが、兄のニコラス・ジョースターです。
ニコラスは優秀な騎手で、父ジョージ・ジョースターからも期待されていました。
ジョニィにとって兄は憧れの存在である一方、比較される存在でもありました。
ところがニコラスは落馬事故によって死亡します。
ここで混同しやすいのが、
「ジョニィが歩けなくなった事故」と「ニコラスが死亡した事故」
です。
ジョニィ自身が下半身不随になったのは銃撃。
落馬によって死亡したのは兄ニコラスです。
この二つは別の出来事になります。
しかしニコラスの死は、その後のジョニィの人生に大きな影響を与えました。
ジョニィは兄の死に罪悪感を抱えていた
ニコラスの死には、ジョニィが抱えていた罪悪感も関係しています。
幼いジョニィは父親から叱られたことをきっかけに、自分が飼っていたネズミを森へ逃がしていました。
その後、ニコラスが乗っていた馬の前にネズミが現れ、馬が驚いたことで事故につながります。
ジョニィは、
「自分が逃がしたネズミだったのではないか」
という疑念を抱きます。
もちろん、事故の原因となったネズミが本当にジョニィの逃がした個体だったのかを断定することはできません。
それでもジョニィ本人にとっては、
「兄の死は自分のせいだったのではないか」
という罪悪感として残りました。
この経験は、ジョニィが自分自身を肯定できなくなっていく原因の一つだったと考えられます。
父ジョージとの関係も悪化
兄ニコラスの死後、ジョニィと父ジョージの関係はさらに複雑になります。
ジョージはニコラスを高く評価していました。
そのためジョニィは兄と比較され、自分は父から認めてもらえていないという思いを抱くようになります。
特にジョニィの心を深く傷つけたのが、父から兄の代わりにはなれないという意味合いの言葉を向けられたことです。
ジョニィにとってニコラスは大切な兄。
しかし同時に、父親から愛されるためには超えなければならない存在のようにもなってしまいました。
兄への愛情。
兄の死に対する罪悪感。
父親に認めてもらえない苦しさ。
こうした感情を抱えたまま、ジョニィは成長していきます。
なぜジョニィは傲慢になった?
後に天才騎手として成功したジョニィは、傲慢ともいえる性格になっていきました。
単純に「成功して調子に乗った」と見ることもできます。
しかし彼の過去まで考えると、それだけではないでしょう。
幼い頃から父に認めてもらえず、兄との比較に苦しんできたジョニィ。
だからこそ騎手として成功し、
「自分には価値がある」
という証明を求めていたとも考えられます。
名声や特別扱いは、ジョニィにとって自分の価値を確認するものだったのかもしれません。
しかし銃撃事件によって、そのすべてを失ってしまいます。
ジョニィがSBR序盤で絶望している背景には、脚が動かないことだけではなく、自分自身の価値まで見失ってしまったことがあったのでしょう。
ジャイロとの出会いがジョニィを変える
そんなジョニィの前に現れたのが、ジャイロ・ツェペリです。
ジョニィはジャイロが鉄球に加えた「回転」に触れたことで、自分の脚が一瞬反応したことに気づきます。
それまでさまざまな方法を試しても動かなかった脚。
その脚に変化が起きたことで、ジョニィはジャイロの回転に強烈な興味を持ちます。
「回転の秘密を知れば、もう一度歩けるかもしれない」
この希望こそ、ジョニィがSBRレースへ参加する大きなきっかけでした。
つまりジャイロとの出会いは、単にスタンド能力を得るきっかけではありません。
人生を諦めかけていたジョニィに、もう一度前へ進む理由を与えた出会いでもあります。
ジョニィは最後に歩けるようになる?
結論からいうと、ジョニィは物語を通して脚の機能を取り戻していきます。
ジャイロから回転を学び、馬に乗り、SBRレースを進んでいく中で変化が起こっていきます。
そして最終的には、自分の脚で立って歩けるようになります。
ここはSBRという作品を象徴するポイントです。
なぜならジョニィの物語は、単純な「下半身不随を克服する物語」だけではないからです。
SBR開始時のジョニィは、肉体だけでなく精神的にも前へ進めない状態でした。
過去への後悔。
兄への罪悪感。
父との確執。
失ってしまった名声。
さまざまなものに縛られていました。
しかしジャイロと旅を続けることで、少しずつ自分自身と向き合うようになります。
そのためジョニィが再び「歩く」姿は、肉体的な回復だけでなく、止まっていた人生が再び動き始めたことを象徴する場面とも考えられるでしょう。
父ジョージとは最後に和解した?
ジョニィの父ジョージは、物語後半で再び登場します。
かつてジョニィに厳しい言葉を投げかけ、深い傷を残した父。
しかしジョージはジョニィの姿を見守る中で、自分の過ちを認めます。
そして息子への思いを公の場で示しました。
ジョニィがSBRで取り戻したものは、脚だけではありません。
長年抱えてきた父との確執にも、一つの区切りがついたのです。
この場面まで見ることで、SBRがジョニィにとって「失ったものを取り戻す旅」であったことがより分かりやすくなります。
まとめ|ジョニィが歩けなくなったのは銃撃が原因
ジョニィ・ジョースターが歩けなくなった直接的な原因は、劇場でのトラブルから銃撃を受けたことです。
もともとジョニィは歩くことができ、天才騎手として成功していました。
しかし成功によって傲慢になったジョニィは事件に巻き込まれ、下半身不随となります。
さらに彼の過去には、
- 兄ニコラスの落馬事故死
- 兄の死に対する罪悪感
- 父ジョージとの確執
- 騎手として成功したことで生まれた傲慢さ
- 銃撃によってすべてを失った絶望
がありました。
だからこそ、SBRで描かれる「再び歩く」というテーマには大きな意味があります。
ジョニィはジャイロの回転を知るためにレースへ参加し、やがてタスクを成長させながら、自分自身も変わっていきます。
SBRは北米大陸を横断する壮大なレースであると同時に、過去に縛られて動けなくなっていたジョニィが、もう一度自分の人生を歩き始める物語なのです。


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