『呪術廻戦』において、五条悟と夏油傑の関係は物語全体を理解するうえで欠かせません。
二人は呪術高専時代の同級生であり、かつては並んで「最強」と呼ばれた親友でした。しかし、星漿体・天内理子の護衛任務を境に、それぞれの考え方や進む道が少しずつ変化していきます。
やがて五条は呪術高専の教師となり、夏油は非術師を排除しようとする呪詛師へ転落しました。
「なぜ二人は決別したの?」「五条は夏油を救えなかった?」「最後まで親友だったの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、五条悟と夏油傑の出会いや高専時代、決別した理由、最後の会話、死亡後も残った絆まで詳しく解説します。
五条悟と夏油傑の関係とは?結論
結論から言うと、五条悟と夏油傑は、互いを唯一対等な存在として認めていた、かけがえのない親友です。
高専時代の二人は、性格や考え方こそ対照的でしたが、互いの実力を認め合い、数々の任務を一緒にこなしていました。
しかし、五条が一人で「最強」へ成長した一方、夏油は呪術師が非術師を守るという仕組みに疑問を抱きます。
その結果、二人は同じ力を持ちながら、まったく反対の道を選びました。
敵同士になった後も、互いへの特別な思いが完全に消えることはありませんでした。
五条悟と夏油傑は高専時代の同級生
五条悟と夏油傑は、東京都立呪術高等専門学校の同級生でした。同じ学年には、反転術式で他人を治療できる家入硝子もいます。
当時の五条は、自分の強さに絶対的な自信を持つ自由奔放な性格でした。一方の夏油は、落ち着いていて常識的な人物です。任務中に暴走しがちな五条を注意する役割も担っていました。
五条が「強者としての自分」を重視していたのに対し、夏油は「呪術師には非術師を守る責任がある」と考えていました。
性格は正反対でしたが、実力では互いに認め合っており、二人で行動することが多かったのです。
二人はなぜ「最強」と呼ばれていた?
高専時代の五条と夏油は、二人合わせて「最強」と呼ばれていました。
五条は六眼と無下限呪術を持ち、防御と攻撃の両面で圧倒的な能力を発揮します。
夏油は呪霊操術によって多数の呪霊を操り、幅広い状況へ対応できました。
正面突破に優れる五条と、多彩な呪霊を使い分ける夏油は非常に相性の良い組み合わせだったのです。
また、当時の五条は反転術式や術式反転「赫」を完全には習得していませんでした。
そのため、単独であらゆる任務を解決できる現在のような存在ではなく、夏油と支え合うことで「最強の二人」として活動していました。
この頃の五条にとって夏油は、単なる同級生ではなく、自分と対等に並んで歩ける唯一の人物だったと考えられます。
天内理子の護衛任務が二人の運命を変えた
二人の関係が大きく変わるきっかけとなったのが、星漿体・天内理子の護衛任務です。
天内理子は、天元と同化する運命を背負っていました。五条と夏油は理子を護衛する中で、彼女が普通の少女として生きたいという本心に触れます。
そのため二人は、理子が同化を拒否した場合には、その意思を尊重して守ろうと考えていました。
しかし、理子は伏黒甚爾によって命を奪われます。五条は甚爾との戦いで一度敗れ、死の淵で反転術式を習得して覚醒しました。
一方の夏油は、理子の死や、その死を喜ぶ盤星教の信者たちの姿を目撃します。この任務は、五条をより強くした一方で、夏油の心には深い疑問と傷を残しました。
五条が一人で「最強」になったことで距離が生まれた
伏黒甚爾との戦いを経て、五条は大きく覚醒しました。
反転術式や術式反転「赫」、虚式「茈」を習得し、無下限呪術の常時運用も可能になります。
その結果、五条は一人でほとんどの任務をこなせる存在になりました。しかし、五条が強くなったことは、夏油との関係に距離を生む原因にもなります。
それまで二人で「最強」だった関係が、五条一人だけを指す「最強」へ変わったからです。
夏油は一人で任務へ向かうことが増え、呪霊を取り込み続ける苦痛や、非術師を守ることへの疑問を誰にも相談できなくなりました。
五条は夏油の変化に気づけず、夏油も自分の悩みを打ち明けませんでした。実力差だけでなく、心の距離まで広がってしまったことが、二人の決別につながっていきます。
夏油傑はなぜ五条悟と違う道を選んだ?
夏油はもともと、「呪術師は非術師を守るべきだ」と考えていました。
しかし、非術師から生まれる呪霊を倒すために、仲間の呪術師が傷つき、命を落としていく現実を経験します。
天内理子の死だけでなく、後輩・灰原雄の死、九十九由基との会話、非術師から虐待されていた美々子と菜々子との出会いが重なり、夏油の価値観は崩れていきました。
そして夏油は、非術師がいなくなれば呪霊も生まれないという極端な結論へたどり着きます。一方の五条は、強い仲間を育てることで呪術界を内部から変えようとしました。
夏油が非術師を排除して世界を変えようとしたのに対し、五条は次世代の術師を育てて世界を変えようとしたのです。
二人はどちらも呪術界の現状に疑問を持っていましたが、選んだ方法は正反対でした。
一人で最強になるだけでは世界を変えられない。強く聡い仲間を育て、誰かが孤独に苦しまない環境を作る。
この考えには、夏油を救えなかった経験が深く影響しているのでしょう。
『呪術廻戦 0』で二人は再会した
夏油は呪術高専を離反した後、呪詛師たちをまとめる立場になります。
そして『呪術廻戦 0』では、乙骨憂太に取りついた祈本里香を手に入れるため、百鬼夜行を実行しました。
しかし、夏油は乙骨との戦いに敗れて重傷を負います。
逃げた先に現れたのが五条でした。
五条と夏油は、高専時代の思い出を持つ二人として最後の会話を交わします。
五条が最後に伝えた言葉は明確には描かれていません。しかし、その言葉を聞いた夏油は、五条に対して笑顔を見せました。
この場面から、敵同士になっても、夏油にとって五条が特別な存在だったことがわかります。
そして五条は、自らの手で親友との関係に決着をつけました。
五条が夏油へ伝えた最後の言葉とは?
五条が夏油へ伝えた最後の言葉は、作中で直接は明かされていません。ただし、『呪術廻戦 0』の本編や二人の関係性から、読者の間ではさまざまな考察があります。
有力とされるのは、五条が夏油を今も親友だと認める趣旨の言葉を伝えた可能性です。夏油はその言葉を聞き、照れ隠しのように返しながら笑いました。
夏油は非術師を排除する思想を選びましたが、高専時代の友情まで否定していたわけではありません。
五条もまた、夏油を単なる敵や犯罪者として割り切ることができませんでした。
最後の言葉が伏せられているからこそ、二人にしか分からない特別な関係が強調されています。
五条悟と夏油傑は最後まで親友だった?
結論として、五条と夏油は、立場が敵同士になっても最後まで親友だったと考えられます。
もちろん、五条は夏油の思想や行動を認めていません。夏油も、五条が自分の計画に協力しないことを理解していました。
それでも二人は、互いの存在そのものまで否定したわけではありません。
五条は夏油のことを、後に自分にとって唯一の親友だったと表現しています。夏油も、最後に五条の言葉を聞いて笑いました。
思想や立場が変わっても、高専時代に築いた絆だけは完全には失われなかったのです。
二人の関係は、単純な友情や敵対関係だけでは表せません。互いを理解していたからこそ決別し、決別した後も忘れられなかった、非常に複雑で悲しい関係です。

まとめ
五条悟と夏油傑の関係についてまとめると、次のようになります。
- 二人は呪術高専時代の同級生であり親友だった
- 高専時代は二人合わせて「最強」と呼ばれていた
- 敵同士になっても、二人は最後まで互いを特別な存在としていた
五条悟と夏油傑は、同じように呪術界の未来を変えようとしながら、正反対の方法を選びました。
五条は仲間を育てることで世界を変えようとし、夏油は非術師を排除することで世界を変えようとします。
二人の友情と決別は、『呪術廻戦』における「強さ」「孤独」「正しさ」を象徴する重要な物語です。
だからこそ五条と夏油の関係は、単なる親友や宿敵という言葉だけでは表せない、作品屈指の切ない関係として多くの読者に支持されています。


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